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脅威を識別するために
CylanceOPTICS
が使用するデータ構造

イベント、アーチファクト、ファセットは、デバイスで発生するアクティビティを分析、記録、調査するために
CylanceOPTICS
が使用する 3 つの主要なデータ構造です。InstaQuery、フォーカスデータ、Context Analysis Engine(CAE)などの
CylanceOPTICS
の機能が、これらのデータ構造を利用します。
このセクションでは、
CylanceOPTICS
がデバイス上のアクティビティを解釈して関与する仕組みについて詳しく説明します。これにより、検出データ、クエリデータ、フォーカスデータをさらに深く理解して活用できるようになります。

OS 別のデータソース

CylanceOPTICS
エージェントは、次のデータソースを使用します。
OS
データソース
Windows
  • CyOpticsDrv カーネルドライバ
  • イベントトラッキング
  • セキュリティ監査ログ
macOS
CyOpticsDrvOSX カーネルドライバ
Linux
ZeroMQ
CylanceOPTICS で除外するようデフォルト設定されているネットワークトラフィックの種類については、「KB65604」を参照してください。

イベント

イベントとは、デバイスに対して観察可能な変更またはアクションをもたらす構成要素のことです。イベントは、2 つの主要なアーチファクト(アクションを開始するインスティゲーティングアーチファクトと、操作を実行するターゲットアーチファクト)から構成されます。
次の表では、
CylanceOPTICS
による検出および操作が可能なイベントタイプの詳細を示します。
イベント:任意
  • 有効にするデバイスポリシーオプション:CylanceOPTICS チェックボックス
  • アーチファクトタイプ:プロセス、ユーザー
  • プラットフォーム:
    Windows
    macOS
    Linux
イベントタイプ
説明
任意
すべてのイベントは、それらを生成したプロセスと、アクションに関連付けられたユーザーを記録します。
イベント:アプリケーション
  • 有効にするデバイスポリシーオプション:高度な WMI の可視性
  • アーチファクトタイプ:WMI トレース
  • プラットフォーム:
    Windows
イベントタイプ
説明
フィルターを作成 - コンシューマバインディング
プロセスによって WMI の永続性が使用されました。
一時コンシューマを作成
プロセスによって WMI イベントがサブスクライブされました。
操作を実行
プロセスによって WMI 操作が実行されました。
  • 有効にするデバイスポリシーオプション:強化されたプロセスとフッキングの可視性
  • アーチファクトタイプ:
    Windows
    イベント
  • プラットフォーム:
    Windows
イベントタイプ
説明
CBT
SetWindowsHookEx API によって、CBT アプリケーションに役立つ通知を受信するためのフックがインストールされました。
DebugProc
SetWindowsHookEx API によって、他のフックプロシージャをデバッグするためのフックがインストールされました。
非同期キー状態を取得
プロセスによって Win32 GetAsyncKeyState API が呼び出されました。
JournalPlayback
SetWindowsHookEx API によって、WH_JOURNALRECORD フックプロシージャが前に記録したメッセージを監視するフックがインストールされました。
JournalRecord
SetWindowsHookEx API によって、システムメッセージキューに入れられた入力メッセージを監視するフックがインストールされました。
キーボード
SetWindowsHookEx API によって、キーストロークメッセージを監視するフックがインストールされました。
低レベルキーボード
SetWindowsHookEx API によって、低レベルのキーボード入力イベントを監視するフックがインストールされました。
低レベルマウス
SetWindowsHookEx API によって、低レベルのマウス入力イベントを監視するフックがインストールされました。
メッセージ
SetWindowsHookEx API によって、メッセージキューに入れられたメッセージを監視するフックがインストールされました。
マウス
SetWindowsHookEx API によって、マウスメッセージを監視するフックがインストールされました。
Raw Input デバイスを登録
プロセスによって、Win32 RegisterRawInputDevices API が呼び出されました。
Windows
イベントフックを設定
プロセスによって、Win32 SetWinEventHook API が呼び出されました。
Windows
フックを設定
SetWindowsHookEx API によって、リストにないフックタイプ値がインストールされました。
ShellProc
SetWindowsHookEx API によって、シェルアプリケーションに役立つ通知を受信するためのフックがインストールされました。
SysMsg
SetWindowsHookEx API によって、ダイアログボックス、メッセージボックス、またはスクロールバーでの入力イベントの結果として生成されるメッセージを監視するフックがインストールされました。
WindowProc
SetWindowsHookEx API によって、
Windows
プロシージャメッセージを監視するフックがインストールされました。
  • 有効にするデバイスポリシーオプション:API センサ
  • アーチファクトタイプ:API 呼び出し
  • プラットフォーム:
    Windows
イベントタイプ
説明
関数
重要な関数呼び出しが実行されました。
イベント:デバイス
  • 有効にするデバイスポリシーオプション:CylanceOPTICS チェックボックス
  • アーチファクトタイプ:ファイル
  • プラットフォーム:
    macOS
    Linux
イベントタイプ
説明
マウント
デバイスがマシンに接続されているか、フォルダが特定のネットワークロケーションにマウントされています。
イベント:ファイル
  • 有効にするデバイスポリシーオプション:CylanceOPTICS チェックボックス
  • アーチファクトタイプ:ファイル
  • プラットフォーム:
    Windows
    macOS
    Linux
イベントタイプ
説明
作成
ファイルが作成されました。
削除
ファイルが削除されました。
上書き
ファイルが上書きされました。
名前変更
ファイルの名前が変更されました。
書き込み
ファイルが変更されました。
  • 有効にするデバイスポリシーオプション:強化されたファイル読み取りの可視性
  • アーチファクトタイプ:ファイル
  • プラットフォーム:
    Windows
イベントタイプ
説明
オープン
ファイルが開かれました。
イベント:メモリ
  • 有効にするデバイスポリシーオプション:CylanceOPTICS チェックボックス
  • アーチファクトタイプ:プロセス
  • プラットフォーム:
    macOS
    Linux
イベントタイプ
説明
Mmap
一定のメモリ領域が、特定の目的(通常はプロセスに割り当てられます)に対応付けられました。
MProtect
メモリ領域のメタデータが変更されました。通常はステータスが変更(実行可能になるなど)されます。
イベント:ネットワーク
  • 有効にするデバイスポリシーオプション:CylanceOPTICS チェックボックス
  • アーチファクトタイプ:ネットワーク
  • プラットフォーム:
    Windows
    macOS
イベントタイプ
説明
接続
ネットワーク接続が確立されました。デフォルトでは、ローカルトラフィックは収集されません。
  • 有効にするデバイスポリシーオプション:プライベートネットワークアドレスの可視性
  • アーチファクトタイプ:ネットワーク
  • プラットフォーム:
    Windows
イベントタイプ
説明
接続
接続イベントにはローカルトラフィックが含まれます。
  • 有効にするデバイスポリシーオプション:DNS の可視性
  • アーチファクトタイプ:DNS 要求
  • プラットフォーム:
    Windows
イベントタイプ
説明
要求
プロセスによって、キャッシュ保存されなかったネットワーク DNS 要求が作成されました。
応答
プロセスによって、DNS 応答が受信されました。
イベント:プロセス
  • 有効にするデバイスポリシーオプション:CylanceOPTICS チェックボックス
  • アーチファクトタイプ:プロセス
イベントタイプ
プラットフォーム
説明
異常終了
macOS
Linux
事前選択センサによって、プロセスが完了せずに終了した(例外によるプロセスの終了など)ことが検知されました。
終了
Windows
macOS
Linux
プロセスが終了しました。
強制終了
macOS
Linux
事前選択センサによって、プロセスが別のプロセスによって強制終了されたことが検知されました。
PTrace
macOS
Linux
あるプロセスが別のプロセスを監視および制御できるようにする Unix のシステムツールです。
開始
Windows
macOS
Linux
プロセスが開始されました。
一時停止
Linux
事前選択センサによって、プロセスが中断されたことが検知されました。
不明な
Linux
プロセスイベント
macOS
Linux
事前選択センサによって、対象としてプロセスで不明なイベントが発生したことが検知されました。これは、悪意のあるソフトウェアがその活動を隠している兆候である可能性があります。
  • 有効にするデバイスポリシーオプション:強化されたプロセスとフッキングの可視性
  • アーチファクトタイプ:プロセス
  • プラットフォーム:
    Windows
イベントタイプ
説明
SetThreadContext
プロセスによって、SetThreadContext API が呼び出されました。
停止
扇動プロセスによって、別の対象プロセスが終了させられました。
イベント:レジストリ
  • 有効にするデバイスポリシーオプション:CylanceOPTICS チェックボックス
  • アーチファクトタイプ:レジストリ、ファイル(レジストリキーが特定のファイルを参照している場合)
  • プラットフォーム:
    Windows
イベントタイプ
説明
キーを作成済み
レジストリキーが作成されました。
キーを削除済み
レジストリキーが削除されました。
値を作成済み
レジストリキー値が作成されました。
値を削除済み
レジストリキー値が削除されました。
値を変更済み
レジストリキー値が変更されました。
イベント:スクリプティング
  • 有効にするデバイスポリシーオプション:高度なスクリプトの可視性
  • アーチファクトタイプ:ファイル、PowerShell トレース(「スクリプトを禁止」の場合は PowerShell トレースのみ)
  • プラットフォーム:
    Windows
イベントタイプ
説明
コマンドを実行
Windows
PowerShell によって、コマンドが実行されました。パラメーターは不明です。
スクリプトを実行
AMSI ScanBuffer の結果は、スクリプトが実行されたことを示しています。
ScriptBlock を実行
Windows
PowerShell によって、スクリプトブロックが実行されました。
コマンドを呼び出す
Windows
PowerShell によって、バインドされたパラメーターを持つコマンドが呼び出されました。
スクリプトを禁止
AMSI ScanBuffer の結果は、スクリプトが管理者によって検出またはブロックされたことを示しています。
イベント:ユーザー
  • 有効にするデバイスポリシーオプション:高度なスクリプトの可視性
  • アーチファクトタイプ:
    Windows
    イベント
  • プラットフォーム:
    Windows
イベントタイプ
説明
バッチログオフ
次の
Windows
イベント ID が発生しました:4634(タイプ 4)
バッチログオン
次の
Windows
イベント ID が発生しました:4624(タイプ 4)
CacheInteractive ログオフ
次の
Windows
イベント ID が発生しました:4634(タイプ 11)
CacheInteractive ログオン
次の
Windows
イベント ID が発生しました:4624(タイプ 11)
対話型ログオフ
次の
Windows
イベント ID が発生しました:4634(タイプ 2)
対話型ログオン
次の
Windows
イベント ID が発生しました:4624(タイプ 2)
ネットワークログオフ
次の
Windows
イベント ID が発生しました:4634(タイプ 3)
ネットワークログオン
次の
Windows
イベント ID が発生しました:4624(タイプ 3)
NetworkClearText ログオフ
次の
Windows
イベント ID が発生しました:4634(タイプ 8)
NetworkClearText ログオン
次の
Windows
イベント ID が発生しました:4624(タイプ 8)
NewCredentials ログオフ
次の
Windows
イベント ID が発生しました:4634(タイプ 9)
NewCredentials ログオン
次の
Windows
イベント ID が発生しました:4624(タイプ 9)
RemoteInteraction ログオフ
次の
Windows
イベント ID が発生しました:4634(タイプ 10)
RemoteInteraction ログオン
次の
Windows
イベント ID が発生しました:4624(タイプ 10)
サービスログオフ
次の
Windows
イベント ID が発生しました:4634(タイプ 5)
サービスログオン
次の
Windows
イベント ID が発生しました:4624(タイプ 5)
ロック解除ログオフ
次の
Windows
イベント ID が発生しました:4634(タイプ 7)
ロック解除ログオン
次の
Windows
イベント ID が発生しました:4624(タイプ 7)
ユーザーログオフ
次の
Windows
イベント ID が発生しました:4634(リストにないタイプ値)
ユーザーログオン
次の
Windows
イベント ID が発生しました:4624(リストにないタイプ値)

アーチファクトとファセット

アーチファクトは、
CylanceOPTICS
が使用できる複合的な情報です。コンテキスト分析エンジン(CAE)は、デバイス上のアーチファクトを識別し、それらを使用してインシデントへの自動応答と修正アクションをトリガーできます。InstaQuery では、クエリの基礎としてアーチファクトが使用されます。
ファセットは、イベントに関連付けられたアーチファクトの特徴を識別するために使用できるアーチファクトの属性です。ファセットは、潜在的に悪意のあるアクティビティを特定するために、分析時に関連付けて組み合わせられます。たとえば、「explorer.exe」という名前のファイルは、本来疑わしいものではないかもしれませんが、ファイルが
Microsoft
によって署名されておらず、一時ディレクトリにある場合、環境によっては疑わしいものに区別されることがあります。
CylanceOPTICS
では、次のアーチファクトとファセットが使用されます。
アーチファクト
ファセット
API呼び出し
  • 関数
  • DLL
  • パラメーター
DNS
  • 接続
  • IsRecursionDesired
  • IsUnsolicitedResponse
  • Opcode
  • RequestId
  • レゾリューション
  • ResponseOriginatedFromThisDevice
  • クエスチョン
イベント
  • 発生時間
  • 登録時間
ファイル
  • 実行可能ファイルレコード(バイナリのみ)
  • ファイル作成時間(OS による報告)
  • ファイルパス
  • ファイルの署名(バイナリのみ)
  • ファイルサイズ
  • 最終変更時間(OS による報告)
  • MD5 ハッシュ(バイナリのみ)
  • 最近の書き込み位置
  • SHA256 ハッシュ(バイナリのみ)
  • 疑わしいファイルタイプ
  • ユーザー
ネットワーク
  • ローカルアドレス
  • ローカルポート
  • プロトコル
  • リモートアドレス
  • リモートポート
PowerShell トレース
  • EventId
  • ペイロード
  • PayloadAnalysis
  • ScriptBlockText
  • ScriptBlockTextAnalysis
プロセス
  • コマンドライン
  • 実行可能ファイルの実行元
  • 親プロセス
  • プロセスID
  • 開始時刻
  • ユーザー
レジストリ
  • 値がシステム上のファイルを参照しているかどうか
  • レジストリパス
ユーザー
  • ドメイン
  • OS 固有の ID(SID など)
  • ユーザー名
ユーザーアーチファクトには、以下のいずれかの値を含めることができますが、ほとんどのデバイスではデータを使用できません。
  • AccountType
  • BadPasswordCount
  • Comment
  • CountryCode
  • FullName
  • HasPasswordExpired
  • HomeDirectory
  • IsAccountDisabled
  • IsLocalAccount
  • IsLockedOut
  • IsPasswordRequired
  • LanguageCodePage
  • LogonServer
  • PasswordAge
  • PasswordDoesNotExpire
  • ProfilePath
  • ScriptPath
  • UserPrivilege
  • Workstations
Windows
イベント
  • クラス
  • イベントID
  • プロバイダー
WMI トレース
  • ConsumerText
  • ConsumerTextAnalysis
  • EventId
  • Namespace
  • Operation
  • OperationAnalysis
  • OriginatingMachineName

レジストリキーと値

CylanceOPTICS
は、一般的な永続性、プロセスの起動、権限の昇格キーと値、および「KB66266」に示されている値を監視します。
CylanceOPTICS
がレジストリ内の永続化ポイントを監視する方法の詳細については、「KB66357」を参照してください。